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雨竜沼湿原へ

雨竜沼湿原に行ってきました。
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標高850mの高さに位置する
広大な湿原。
日本では尾瀬ヶ原と並ぶ規模の
山岳型高層湿原です。

ちなみに高層湿原とは
標高の高い場所にあるから
その名で呼ばれるわけではありません。

湿原とは植物が枯れて堆積した
「泥炭」が積み重なってできますが、
周囲から水が流れ込み、
水が常に溜まった状態の場所に、
泥炭が堆積するのが低層湿原。
対して高層湿原は、植物の堆積が進み、
水面以上に盛り上がってできるものです。

正確に言えば雨竜沼湿原=高層湿原ではなく、
「雨竜沼湿原の大部分が高層湿原」
ということだそう。
部分的には水の溜まった低層、
あるいは中間的な場所もあるらしい。
同様に釧路湿原は、
その大部分が低層湿原、
という言い方になります。

ウンチク的な話が長くなりましたが、
ま、その雨竜沼湿原に行ってきたわけです。

行ったのは先週の平日。
ここが大事なところで、
雨竜沼湿原は特に近年、
人気が高いらしく、
週末は相当に混雑するらしい。
そこで土日は外して行きました。
これは正解でした。
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スタートはここ「ゲートパーク」から。
管理事務所と山小屋「南暑寒荘」、
広い芝生はキャンピンググラウンドです。
出発時には整備協力金として
1人500円を払います。

ここが登山の始まり。
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後方に見える台形の山は「円山」。
標高853mで、これは
めざす湿原の高さとほぼ同じらしい。
というわけで、登りはけっこうハードです。
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ほどなくして見える「白竜の滝」。

1時間ほど登ると川が近づいてきます。
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湿原から流れ出す「ペンケペタン川」。
風景は何となく湿原に近い、
開けた感じになってきました。
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出発から1時間半弱、
ぱーっと視界が開け、そこが湿原。
ここから木道が始まります。
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湿原上にある池塘は
きれいなまあるい形をしたものが多い。
なぜ整った円形なのか、
理由は定かでないらしいです。

この日、天気はいまひとつ。
やや雲が多く、湿原の向こうに見えるはずの
暑寒別岳、南暑寒岳の姿は隠れています。
風がやや強めだったけれど、
それも心地よく感じられました。
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花の名前は
あとで登山ガイドのパンフを見て
右がヒオウギアヤメ、
左上がワタスゲ、
左下は……不明。
花が最も多いのは
7月上・中旬のようです。
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湿原の西端近くから
南暑寒岳方面に続く山道を
少し登ると展望台があります。
ちょっとした木造の
テラスが造られていますが、
10年くらい前に来たときは、
もっと高い台があったような……。
周囲のササもあって、
以前に比べると展望が今ひとつな感じ。

それでも山間に広がる平らな湿原、
点在する100以上もの池塘、と
特異な地形の様子が
よくわかります。
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ということで、
なかなか心地よい
湿原ウォークを楽しむことができました。
登山口からの往復は
およそ5時間でした。

くどいようですが、
やはり行くなら平日。
雨竜市街から湿原入口までの道は、
特に後半、狭いダートで、
すれ違い困難な区間が長く続きます。
ここに双方向から
たくさんの車が通ったら
さぞや大変だろうなと想像します。






















by wilderness-otaru | 2017-07-25 14:29 | 北海道の各地 | Comments(0)
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