月夜の顕誠塔

昨夜は月齢7.6のほぼ半月、
空が澄んできれいな月夜でした。
小樽公園近くを車で走りながら、
ふと頭に浮かんだのがここ。
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公園内の高台に建つ〈顕誠塔〉です。
大正12年、日露戦争の
戦没者慰霊のために建てられた
高さ17mの塔です。
最上部には「金鵄」(きんし:故事にまつわるトビ)
が飾られています。

夜空を見て思い浮かんだのは、
ちょうどこの像が月の前で
シルエットにならないか、ということ。
まったく確証はなく、そもそも夜に
この塔の前に行ったこともなかったのですが、
行ってみると夜空を撮るにはいい具合に真っ暗で、
月の位置もいいところにありました。

塔の全体像はこうです。
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ところで今は「顕誠塔」として知られる
この塔ですが、戦前には「昭忠碑」あるいは「忠魂碑」
と呼ばれていました。
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▲金鵄の像、なかなか大きいです。

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▲落成当初は塔の中ほどに、
2体の軍人像が置かれていました。
各学校の生徒もしばしば参拝に訪れたらしい。
そういう時代です。

しかし戦況が緊迫した昭和18年頃には
金属供出により全国で金属製の像の撤去が相次ぎ、
この軍人像も供出されました。
では金鵄が残ったのはなぜだろう。
塔が高すぎて、簡単には撤去できなかったせいか……。

戦後には軍国主義の象徴として、
進駐軍から塔の解体を命じられた、
という話も伝わります。
しかし戦没者ではなく、市に対して
功績のあった人を祀るという
趣旨に替えることで存続したらしい。

ともあれ、偶然にも月を背にして
羽ばたくような金鵄の姿は
なかなか良かった。






by wilderness-otaru | 2014-11-30 12:58 | 小樽散歩 | Comments(0)
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