人気ブログランキング |

忍路、今度は反対側のポロマイ岬

 忍路(おしょろ)の兜岬、先端近くまで
歩いてみたのは1ヶ月ほど前。
「真冬の兜岬へ」
つい先週には大荒れの天気のなか、
漁港付近で海を見ました。

 一転して穏やかに晴れた今日は、
かねてから気になっていた「ポロマイ岬」へと
行ってみます。
兜岬とは湾を隔てて反対に位置する岬です。
ここへも道はないので
(国土地理院の地形図には一応、小径が描かれていますが、
おそらく荒廃して通行は困難でしょう)
楽に歩けるのは雪の時期のみということになります。

 忍路の街から歩き出して、
岬に通じる尾根上に上がっていきます。
すぐ足元に見えるのは、
北大の臨海実験所の建物。
大正13年に建てられた美しい建物です。
d0174510_17244291.jpg

 このアングルからの写真は、
戦前に撮られたものを見たことがあります。
しかし近年ではヤブや樹林が茂っているので、
ここまで登ることも、そこから景色を見通すことも困難です。
地面が雪に覆われ、木々が葉を落とした今なら何とか……。
d0174510_17274083.jpg

こうして見る忍路の湾は口が狭く、
湖のようです。
d0174510_1731675.jpg

 兜岩の周辺は雪が解けて、
すっかり春の景色となっていました。
もうちょっと冬らしい眺めを
期待したのですが……。
もともと岬の先端部分は
急峻な地形に加え、風当たりが強いので
あまり雪が積もりません。

 歩く雪面もザラメ雪で、この日選んだ
小さめのスノーシューでもほとんど沈み込みません。
その替わり、ときどきグサグサの雪を踏み抜いたり、
あるいは場所によってカリカリで滑りやすかったりと、
けっこう歩きにくい箇所もありました。
d0174510_17364051.jpg

 岬の先端は海面から高さ50mほど。
かなりの高度感があります。
d0174510_17433973.jpg
舟が通るのを待って撮りました。
こういう写真って大きさのわかるものがないと、
スケール感がまったく伝わらなくなってしまいます。
高い崖の上からの風景だけど、
一見すると波打ち際で撮った
平凡な写真に見えかねない……。

それにしてもこの海の色!
とても2月とは思えません。
ところどころの雪がなかったら
夏といっても通じるくらい。
d0174510_1818159.jpg
 余市、積丹方面の山々も
くっきりと望まれました。
d0174510_1819574.jpg

d0174510_1819429.jpg

 この冬、忍路と塩谷でオオワシを見たので、
今回も期待がありましたが、今日はカモメのみ……。
でもこうして見ると、カモメだって
なかなかカッコいいと思います。

 忍路は、江戸時代後期から
北前船の寄港地として賑わった港町です。
天気予報などない時代、北前の船乗りは
寄港地で高台に上がって
風向きや海の具合を観察し、
出港の判断を下しました。

 そうした観察を「日和見」(ひよりみ)といい、
全国(おもに本州と北海道)の港近くに、
そうした地名が残っているところが
少なくありません。
小樽でも祝津、高島岬の高台が
日和山と呼ばれ、灯台の名にもなっています。

 忍路に「日和」の付く地名はありませんが、
港から近くて海を広く見渡せるこの岬は、
おそらく日和の場所になったはず。
 200年前、この同じ岩の上で
北前船主が海をじっと見たのではないか、
と想像がふくらみます。
ちょんまげ姿の男たちが
遠めがねで沖を見ているような……。

d0174510_1872086.jpg

 これは明治時代後期、
忍路の湾内に停泊する北前船を写した写真です。
波のない水面に浮かぶ和船が、
印象派の絵のような美しさ。
数ある小樽の古写真のなかでも、
特に好きな一枚です。

 撮影場所は、ポロマイ岬に繋がる
尾根の上です。
これと同じ場所から湾を見てみたい、
というのが今日、ここを歩いた理由でもありました。

 岬の先端でけっこう長居して、
さて帰ろうかというときになって、
すぐ近くでキョロキョロキョロ……というクマゲラの声。
 何と10mほど先の幹に止まってました。
d0174510_1827224.jpg

 樹林越しで写真はうまく撮れなかったけれど、
姿を見られただけでもラッキーでした。
 さっきまで海鳥を撮っていた同じ場所で、
クマゲラも撮れてしまう。
 忍路は楽しいところです。






by wilderness-otaru | 2015-02-21 18:12 | アウトドア | Comments(2)
Commented by rerakik0919 at 2015-02-21 22:36
貴重な忍路の写真、有難うございます
およそ50年ほど前に、忍路の防波堤脇に
海の家があり、そこは私の遠い親戚にあたっていたようで
小さい頃、夏に何度か泊りがけで遊びに行った記憶が有ります
私も忍路は大好きな処です
IKUO
Commented by wilderness-otaru at 2015-02-22 09:28
IKUOさま、コメントありがとうございます。忍路にも海の家があったとは知りませんでした。
ポロマイ岬の上に人がいるのは珍しいとみえ、小さな漁船に乗った漁師さんが、こちらをスマホで撮っているようでした(笑)!
<< 小樽公園通り 〜本日の通りすがり〜 「そろばん道路」のフシギ >>