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ジンパのあとは……旧朝日駅のB20

万字市街、「ジン鍋博物館」でのジンパの後、
炭鉱史跡に寄ってからの帰路、
もう1箇所立ち寄ったのがここ。
旧国鉄万字線、朝日駅です。

実は昨年11月、ジン鍋博物館への取材の帰路、
この場所でクルマを停めたのでした。
積雪期を前にして、ブルーシートでくるまれているものが、
小型の蒸気機関車であろうことはわかりましたが、
どんな機種かはまったく見当が付かず。

すごく小さな車体で、こんなところに
専用軌道でもあったっけ??と不思議でしたが、
後で調べたら、B20だったのですね……。

今回は覆いが取られていて、姿をよく見ることができました。
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B20型とは、戦争末期の昭和20年から翌年にかけて、
わずかに15両だけ作られた、入換専用の小型機です。
高性能の大型蒸気機関車が生まれた時代に、性能も仕様も
明治時代に後戻りしたかのような機関車で、
戦争の落とし子といった見られ方が付きまといます。

このB20 1号機は晩年、小樽築港にいたはずで、
どういう縁で岩見沢市郊外の
この場所に置かれているのかは不明。

ともあれ珍しい機関車を間近に見ることができたのは
貴重な機会となりました。
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▲屋根付きの保管場所で、保存状態は良好です。
塗装は新しそう。
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▲開放的な運転室。冬はさぞかし寒かっただろうな……。
入換用のせいか、座席はありません。
機器も非常にシンプルで、メーターはボイラ圧力計が1つだけ。
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ブレーキは圧縮空気ではなく蒸気ブレーキのみ。
そのためコンプレッサーがなく、また発電機ももたず、
前照灯がなしという、まさに明治時代の古典機関車並みです。
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▲古風な駅舎も保存されていました。
線路の先には1対の動輪も。9600型のものらしい。













by wilderness-otaru | 2017-05-05 21:46 | 北海道の各地 | Comments(0)
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