姥神大神宮渡御祭を見てきました。 370年ほど前に始まったとされ、 北海道では最も長い歴史をもつ お祭りです。 期間は毎年8月9〜11日。 9日の夜、江差に着き、 11日の昼過ぎまで滞在しました。 撮った画像はものすごく多く、 セレクトに悩みますが、 以下、いくつかを載せます。 時刻は12時近くでしたが、 高台の方からお囃子が聞こえてきました。 音を頼りに行ってみると、 静かな住宅地の一角に “ヤマ”(山車のことをこう呼びます)が置かれ、 若者のグループが笛と太鼓を奏でています。 優雅な祇園囃子を間近に聴くのは もちろん初めて。 翌日への期待が一気に高まりました。 祭りの装束に身を包んだ少年たち。 長い1日の始まりです。 準備が着々と進んでいました。 やがて神社前に向かって 町内各地から、それぞれのヤマが 集まってきます。 すでにそれぞれのヤマは お囃子を奏でていて 見応えがあります。 「山」の付かない松寶丸。 船の形をした山車で、 弘化2(1845)年の作だそう。 北海道有形文化財に指定されています。 (この写真だけは巡行2日目、帆を上げたときの撮影です)。 13基のヤマが勢揃い。 壮観です(写真には収まりきれません!)。 昼過ぎ、いよいよ巡行の始まり。 江差の市街地は、 海沿いの「下町」と高台の「上町」とに 大きく分けられますが、 巡行1日目は、下町をまわります。 近年では各地の神社の例大祭で、 神輿愛好家のグループが担ぐことが多いですが、 ここではそうした人々が入る余地はまったくありません。 伝統の様式に則った渡御なので、 単に威勢よく担ぐのとは違います。 神輿の列が進んだあと、ヤマの巡行が始まります。 中学生になると笛、と 年齢によって進んでいくらしい。 さまざまな場面で、 若い世代の参加が多いのが とても印象的です。 お囃子を子守歌に寝ちゃった……。 この子もあと何年か経てば、 しっかりお囃子を奏でるのだろうな。 出発からかれこれ3時間。 市街を北に向かってゆっくりと進んできた ヤマの行列は方向転換。 すれ違う光景が見られます。 そしてこの折り返し後は、 それまでの優雅な囃子に加え、 別な音頭も始まります。 「一銭けれ〜、一銭けれ〜 一銭もらって何すんの〜」 と大声で唄って盛り上がります。 しばし休憩に入ります。 見物する僕らも、銭湯に行き、 食事を取って、夜に備えました。
by wilderness-otaru
| 2017-08-13 12:42
| 北海道の各地
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