人気ブログランキング | 話題のタグを見る

幸・りんご通り

小樽市街、西側にある幸(さいわい)は、
昭和40年代に宅地開発が行われた
市内では比較的新しい町です。

一帯は明治時代からの農地で、
榎本武揚が所有した土地でもありました。
榎本は現在の市街中心部、
稲穂界隈の土地ももっていましたが、
その時代の幸は山奥の僻地。
何でこんな土地を所有したのかフシギです。
ともあれ一帯は農地として開発され、
「常春園」という農場が造られました。
畑や果樹園があったらしい。

現在の幸の中心部には
「りんご通り」と呼ばれる道路があります。
住宅地の中では幅が広く、
中央分離帯のある道です。この分離帯に、
リンゴの木が植えられたのが名前の由来。
かつて果樹園があったことから、
それにちなんでリンゴを植えたようです。
幸・りんご通り_d0174510_16122875.jpg
幸・りんご通り_d0174510_16124816.jpg
植樹は昭和の末期に行われ、
一時は40本ほどのリンゴの木があり、
その収穫祭としての「りんご祭り」が
行われるようになりました。

しかし食用になるリンゴが獲れたのは、
植えてから5年ほどだったそう。
りんご祭りは現在も行われていますが、
収穫には関係がなく、
単に地域の夏祭りとなっています。

その後、リンゴの木の多くは、
桜の木に植え替えられています。
でもりんご通り南側には、
わずか数本ながらリンゴの木が健在。
たわわに実を付けていました。

実はすでに熟しているようですが、
収穫はしないのだろうか……と
気になります。

幸・りんご通り_d0174510_16203496.jpg
北側から見たりんご通り。
画面右側のピークは塩谷丸山。
そういえばこの分離帯で、
かつては町の人が花を育て、
花壇のコンクールで入賞したことも
あったらしい。
しかし現在、花壇はなく単に緑地です。


幸・りんご通り_d0174510_16582944.jpg
幸でもうひとつ、
“名物”といえるのが、「幸会館」。
町内会館としては際だってゴージャスで、
リゾートホテルか結婚式場か、という感じです。

竣工したのは2004年10月、
総工費は1億3400万円。
当然、住民の負担も大きいですが、
6年にわたり分割して徴収し、
清算が完了しているそうです。












by wilderness-otaru | 2017-10-05 16:41 | 小樽散歩 | Comments(0)
<< 余市川 サケの上る川を漕ぎ下る 美々川を漕ぐ ……たまには川も…… >>